言葉をどう捉えるか
- Teppei Ida
- 5月21日
- 読了時間: 3分
オープニング
最近、「言葉」について考えることが増えてきました。誰かに言われた言葉をどう捉えるかは、受け取る側の自由です。
ポジティブに捉えるのも、ネガティブに捉えるのも、その人次第。
今回は、言葉の「捉え方」に焦点を当て、医療現場で感じたことにも視野を広げて考えてみたいと思います。
ぜひ最後までお読みいただければ嬉しいです。

本文
「何ごともポジティブに考えたほうがいいよ」とよく言われますよね。
理屈ではわかるけれど、実際にそれを実践するのはなかなか難しいものです。
ポジティブ思考が良いことは理解している。
でも、なぜできないのか――。
あるお客様とのやり取りの中で、改めてこのことを考えさせられました。
その方から、ある書類の申請手続きに関するご相談を受けていました。
手続きの過程でいろいろな出来事があり、「被害を受けている」と主張されていました。
詳しくお話をうかがうと、「○○さんにこう言われた。だから、こう思われているに違いない」と、実際に言われた内容に対してご自身の“推察”や“想像”が加わっていました。
傍から聞いていると、「なぜ、そこまで悪く捉えてしまうのだろう?」と不思議に思えることもありました。
単純に「マイナス思考の人だから」と片づけてしまうのではなく、「なぜそのように捉えてしまうのか?」と、その方の背景にも思いを巡らせました。
個人情報なので詳しくはお伝えできませんが、その方は現在、糖尿病により片足を切断。さらに、糖尿病の影響で視力が低下し、障害者認定も受けていらっしゃいます。
つまり、生活の多くを「音」や「声」といった聴覚情報に頼らざるを得ない状況です。
体の自由がきかない中で、他人の言葉をそのまま受け止めきれず、つい悪い方に想像してしまうのではないか、と感じました。
しかし、その背景を理解したうえでも、私にはどうしても「自分のために何かをしてくれる人への感謝の気持ち」が、少し足りていないのではないか、という思いが残りました。少し辛口な言い方になってしまいますが――
現代の社会では「○○ハラスメント」という言葉があふれ、互いを許容する心の余裕がなくなってきているように感じます。そうした思考や感情が、人から人へ、まるで感染のように広がっているとも思います。
だからこそ、逆に「感謝」や「寛容さ」を持って他者に接することも、同じように広がっていく可能性があると思うのです。
とてもシンプルなことですが、自分が変われば、周りも変わる。
良い方向にも、悪い方向にも。

まとめ
言葉を「プラスに捉えるか、マイナスに捉えるか」。
それは、その人の考え方や、もっと広く言えば「生き方」に深く関わっているように感じます。
薬に対する捉え方も、実は同じです。
「薬だ」と思って飲めば薬になりますが、「不安」から飲めば毒になってしまうこともあります。
もちろん、薬は物質としての「薬物」であり、副作用という現実もあります。
ですから、プラセボ効果(思い込み)だけでは語れない部分もあります。
もし、薬について不安に思うことがあれば、ぜひ当相談所までお気軽にご相談ください。
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