先日、消化器専門クリニックで医療クラークをしている方とお話する機会がありました
最近は「機能性ディスペプシア」が増えているそうです
「機能性ディスペプシア」とは、2013年にできた病名で、内視鏡検査などでもガンや潰瘍といった「器質的疾患」が見られないにもかかわらず、胃の痛みやもたれ感、食後の膨満感、不快感などを覚える疾患です
要するに、検査をしても悪いところがないけど、何となく胃の調子が悪い、という病気です(^^;
原因としては、 胃排出障害 胃酸分泌 遺伝的要因 社会的要因 心理的要因 アルコール・喫煙などの生活習慣 ヘリコバクター・ピロリの感染 などが関与していると考えられています(機能性ディスペプシアガイドラインより)
現場経験からは、精神的ストレスを抱えている方が多いように感じます この病気に対し、2013年6月アステラス製薬から「アコファイド錠100mg」という薬が発売されました
この薬は、コリンエステラーゼ阻害薬というものでアセチルコリンの分解を抑え、副交感神経を興奮させることにより消化管の運動を亢進させます
同じ作用機序をもつ薬としては、先日紹介した認知症の薬「アリセプト」や、排尿困難の薬「ウブレチド」などがあります
また、地下鉄サリン事件で有名な神経ガスの「サリン」や「VXガス」も同じ作用機序です
副作用は、下痢、便秘、腹痛、肝機能障害、中性脂肪増加、白血球増加、血中プロラクチン増加などがあります このような薬を、何となく胃の調子が悪い、事で服用した方がよいのでしょうか?
現代社会には様々なストレスがあります 薬で治療するのではなく自分の体と向き合い、生活習慣を改善しストレスの原因を取り除く事が重要ではないかと思います。
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